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神夢月

Author:神夢月
ネチョ分なし、おむつ分濃いめ。多分おむつ系コミュから来た人でないと受け付けない内容かも

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ドーバの除霊士 9話
※オリジナル作品です。


- 15:30/シュライン学部棟C 3階『調理実習室』 -

林道「余韻に浸るのは終わりだ。次の悪霊を探しに行くぞ」
雲霧「ちょっと待って、ドアの外に…」

全員が部屋の扉の外を見る。
そこには黒い光球が一つ、浮いていた。
皆文「次のターゲットはあれか」

林道「まだ他にも隠れているかもしれん、全員私から離れるな」

林道に続いて全員が扉へと動き出す。
すると扉の外に居た悪霊は死角に隠れてしまった。

ガタンッ!

部屋のドアが勢いよく閉まった。

林道「何だと…?」

その後、扉の隙間から大量の悪霊が部屋の中になだれ込んできた。

雲霧「まさか、私達閉じ込められた!?」
林道「落ち着け、まずは悪霊の駆除が先だ。
   こいつらもL1といった所か。…全員除霊術の準備!」

礼武「よし、ついに俺の出番だ!」
根古川「精一杯頑張ります!」
皆文「いやな予感がするな…。さっさと終わらせるか」
雲霧「L1が相手とはいえ、全力で行かせてもらうわ」

幽磨「…」
狗狸「幽磨様、安心してください、私が付いています」

礼智「幽磨君?」

幽磨は狗狸にしがみついていた。

幽磨「狗狸ぃ…」
狗狸「幽磨様、私はいつまでも、あなたの側を離れません」

礼武「礼智、そんな奴放っといて手伝えよ!」
礼智「あ…、うん」

林道、雲霧、皆文がドアの足下の隙間に除霊術をかけ続けて悪霊の進入を拒み、
根古川と礼武が既に侵入した悪霊の駆除を行っている。
礼智が部屋内の悪霊駆除に参戦し、しばらくして部屋内の悪霊は全滅した。

林道「次は脱出口の確保だが、ドアにはおそらく悪霊が憑依している。
   根古川、礼武、礼智は隙間への除霊術を頼む。
   雲霧はドア全体、皆文は鍵穴への集中砲火だ。
   その間に私がドアを開け、外に向けて神術を放ち、廊下の悪霊を一掃する」

根古川「はいっ!」
雲霧「了解ッ!」
皆文「まかせろ!」

全員が指示された場所へ向けて術を放つ。
林道は呪文の詠唱をしつつ、ドアに向かって走る。

林道「死者を裁く神よ、今こそ我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は善と悪の境界を守るために。
   人の身でありながら、魂に審判を下す我をお許し願いたい。
   我が魄から放たれるは、悪しきを裁―」
狗狸「ぎゃあああああ!」
林道「!?」

林道が足を止め、全員が悲鳴の主の方向に振り返る。

雲霧「なにこれ…?」

部屋の奥には、白い粘土のような塊があった。
狗狸は幽磨を抱えて、皆の元へ走ってくる。

狗狸「私のほうが聞きたいですよ!
   天井の排気口からあいつが突然落ちてきたんですから!」

粘土のてっぺん辺りが人間の腕の形を生成する。
そして指先に青白い光が集まっていく。

粘土の指が指す先には、林道―

林道「くッ!」

粘土の指先から、青白い光線が放たれる。
林道は間一髪で横に体を倒し、回避した。
光線はドアを直撃し、ドアの周囲が氷によって固められた。

雲霧「ゲーッ、マジっすか!?」
礼武「当たったら凍りつく光線だって!?」
皆文「物理現象(フォースエフェクト)か…」
礼武「ふぉーす…?」
皆文「火を起こしたり電気を発生させたりする不思議な力のことだ。
   一般的には除霊術と対になる力だとか言われてる。
   除霊術が精神に作用するのに対し、これは物理的な効果を生むからな」
雲霧「ふーん、初めて聞いた」
皆文「おいおい…、17にもなるんだったら流石に知っておけよ」
雲霧「除霊士に関する授業では物理現象について一切ふれてなかったじゃない」
皆文「雲霧は除霊士の修行ばかりに偏ってて雑学を知らなさ過ぎるんだよ。
   これだから専門バカは…」
雲霧「肝心の本業が疎かになってる誰かさんよりはマシ」

林道「お前ら言い合っとる場合か!」
根古川「また粘土が!」

粘土が再び手を生成し、指先に光を溜めている。

林道「させるか!」

林道が粘土に向かって御札の束を投げつけ、

林道「滅ッ!」

御札は粘土と林道の中間の距離で、強い光を発した。
光が収まる頃には、粘土の動きが鈍っていた。

林道「今だ集中砲火!」

幽磨と狗狸を除く全員が粘土に対して除霊光線を浴びせる。
粘土は少しずつ縮んでいく。

林道「しかし物理現象を使うとは…、こいつは擬似悪霊ではないな」
根古川「じゃあ、外から入り込んだ霊って事ですか?」
雲霧「でもシュラインの周囲には結界が張ってあるから入ってこれないはずだけど?」
皆文「元々シュライン内に潜んでいたか、あるいは…」
林道「元々居たとしたら、既にセンサーで感知されて駆除されているはずだが」
礼武(こんな時に、眠くなってきた…)

突如排気口から大量の擬似悪霊がなだれ込み、粘土に吸収された。
粘土は再び大きくなり始めた。

皆文「なんてこった!」
雲霧「マジヤバいって!」
林道(そうか…そういう事か!
   あの粘土悪霊は元々センサーに感知されない低レベルの存在だったが、
   擬似悪霊を取り込んでパワーアップしたというのか。これなら説明が付く)

礼武「……」
礼武は目を細くしてボーっとしている。

礼智「兄貴、こんな時に寝るなよ!」
礼智が礼武の体をゆさぶり、礼武を起こす。

林道(今のは、霊力の消耗からなる睡魔…
   瞑想のときといい、今といい…)
林道「まさか、また神術を使ったのか!?」
礼武「……」

林道「あれほど使うなと言っておいたのに…
   もういい、下がってろ。今のお前は足手まといにしかならん」

粘土はかなり肥大化していた。

林道「今の奴を倒すには…もはや神術にかけるしかあるまい。
   雲霧、神術の使用を許可する!」
雲霧「ちょっと待って、私自信無いよ!」
林道「今は一か八かに掛ける時だ!使うしかないんだ!」
雲霧「…分かりました、やってみます」

林道「他の3人も手持ちの御札を全て使って除霊術を発動するんだ!」

5人が御札を取り出し、各自が使用できる最高の術を行使する。

礼智「炸裂せよ、輪廻に導く光!!」
根古川「炸裂せよ、輪廻に導く光!!」
皆文「我は汝らの安息を願う。穢された意思を包み込み、無に返す霧!!」

雲霧「輪廻をつかさどる神よ、今こそ我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は輪廻の秩序を守るために。
   祝福を経て、迷い子たちを輪へと送り届けよ!」

林道「死者を裁く神よ、今こそ我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は善と悪の境界を守るために。
   人の身でありながら、魂に審判を下す我をお許し願いたい。
   我が魄から放たれるは、悪しきを裁く神の雷!!」


除霊士5人の一斉攻撃により、粘土悪霊が焼き払われる。
衝撃波により、部屋が激しく揺れる。

根古川「終わったの…?」
林道「否、まだだ」

見習い4人が疲労で倒れこむ中、林道は再び神術の詠唱を行う。

林道「死者を裁く神よ、再び我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は善と悪の境界を守るために。
   人の身でありながら、魂に審判を下す我をお許し願いたい。
   我が魄から放たれるは、悪しきを裁く神の雷!!」

一斉攻撃によりダメージを受けた粘土悪霊に、再び神術が襲い掛かる。

礼智「今度こそ、終わった…よね?」
林道「……」

粉塵が収まると、かなり小さくなった粘土悪霊が居た。

林道「あと1発、神術をお見舞いすれば…」
雲霧「駄目です、いくら林道先生でもこれ以上の神術の行使は命に関わります!」
林道「だが、ここで戦わなければ全滅だ」

林道「死者を裁く神よ、再び我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は善と悪の境界を守るために。
   人の身でありながら、魂に審判を下す我をお許し願いたい。
   我が魄か…ら……」

林道は詠唱の途中で立つこともできなくなり、膝を付く。

林道「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」

声が出ない。
体が…自身の体を守るために詠唱を拒否しているのか…?
何てことだ…このままでは私の教え子達が殺されてしまう。
この身はどうなってもいい、大事な人をまもれるのなら…。
だが…、私の体は、私の意志を拒絶していた。




礼武(俺が足手まとい…?
   そんな筈は無い!俺は見習い1級だぞ!?
   桃色の袴は何のためにあるんだよ!?)

林道の言葉で思いつめていた礼武だが、我に返って最初に見たものは、
力尽きた除霊士達の姿だった。

そして、粘土悪霊は未だに生きている。
粘土悪霊は身動き一つ出来なくなった林道の元へと歩み寄っていく。

礼武「林道さん!」

礼武は全速力で走り、粘土が林道の元へ到達する前に、粘土に体当たりをお見舞いする。

礼武「うわぁっ!」

粘土は礼武の体に絡みつき、身動きが取れないようにする。
礼武は必死で抵抗するが、幼子の腕力ではどうにもならなかった。

礼武(こうなったら神術しかない…林道さんが使っていたあの呪文で…)

礼武は粘土に拘束されたまま、神術の詠唱を始める。

礼武(本日2度目の神術、ヤバいかもな…)

礼武「死者を裁く神よ、再び我に力を貸し与えたまへ。
   全ての力は善と悪の境界を守るために。
   人の身でありながら、魂に審判を下す我をお許し願いたい」

礼智「兄貴!?」
林道「や…め……」

「我が魄から放たれるは、悪しきを裁く神の雷!!」






































教室が、激しい光に包まれた。







































…つづく。


 
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オリジナル小説 | 01:54:52 | Trackback(0) | Comments(0)
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